日経編集委員の小平龍四郎氏が、失われた30年を振り返りつつ現在の日本市場の過熱感はバブルではないとの見解を示し、個人投資家のリテラシー向上やNISA貧乏といった課題を指摘。日本の伝統的経営とグローバル化の両立による新たな展望を語った。短期的な値動きの背景より、中長期の企業情報の理解と株主対話の重要性を強調している。
1989年12月、日経平均株価が3万8915円を記録してバブル崩壊へと至った。その後、最高値を再び更新するまで約34年を要したという歴史的経緯が再確認され、今回の前編では著者の視点からその過去を振り返った。
後編となる本稿では、現在の株価高騰を“過熱”と捉えつつも“バブル”とは見なさないとの認識が示された。デタラメな株価理論やインサイダー取引の横行といった過去の問題が大きく影を落としていた時代と比べ、現在は摘発の進展などで状況が異なるとの見解が述べられた。
個人投資家のリテラシー向上と情報アクセスの拡大が、NISAやIR強化、株主総会の活性化といった変化を通じて投資環境を刷新しているという指摘があった。NISA貧乏と呼ばれる生活圧迫の懸念にも触れ、無理のない投資の重要性が強調された。
改めて日本の伝統的経営とグローバル化を両立させる時期だとされ、日本株の価値創造と対話型投資戦略の重要性が再評価されている。世界における日本型経営の訴求と、日本市場の新たな過渡期を見据えた展望が語られた。