HOYAは祖業の光学ガラスを含む映像関連製品の売上構成比が6%にとどまる一方で、ライフケアと情報・通信が主力となる事業ポートフォリオへと転換を進めている。今後もM&Aを含む見直しが続く見通しだ。
HOYAの売上構成をみると、ライフケアが62%、情報・通信が37%を占め、祖業の光学ガラスを含む映像関連製品は全体の6%にとどまる。これにより同社は事業ポートフォリオを大きく転換している。
同社はこれまで半導体や内視鏡、眼内レンズ、メガネレンズ関連の買収を重ねつつ、カメラやクリスタルなどの事業の売却・撤退を進めてきた。現在は医療用内視鏡事業の第三者譲渡を含む戦略的選択肢を検討しており、当面はポートフォリオの見直しを継続する方針だ。
過去には沖電気工業から半導体用フォトマスク製造部門を取得、2004年には日本板硝子からHDD用ガラスディスク事業を譲り受け、2007年にはペンタックスを子会社化して医療分野と映像分野を取り込んだ。2009年にはクリスタル事業を終了し、2010年にはHDD用ガラスメディアをWDへ譲渡、2011年にはPENTAXイメージング・システム事業をリコーへ譲渡している。
2020年代に入りライフケア分野の買収を積み重ね、2025年には音声合成ソフト事業を特別目的会社へ譲渡するなど、事業再編を加速。2026年3月期の売上は9477億4900万円で、ライフケアが62%、情報・通信が37%、映像関連製品の寄与は6%となっている。
2026年7月にはペンタックス買収で取り込んだ医療用内視鏡事業について戦略的オプションの検討を開始。今後もニッチ市場を見極めつつ、M&Aや事業投資、譲渡・撤退を通じてポートフォリオを組み替える方針を示している。