防衛省が装備品の調達数を事前通知する制度を2027年度にも導入する予定で、弾薬や無人機などを対象に通知が進む一方、日本企業の生産設備投資が進みにくい背景を整理します。
防衛省は2027年度にも、弾薬や無人機などの装備品の調達数を企業に事前通知する制度を導入する。通知は契約前の段階で装備品名・調達年度・数量を守秘契約下で提供する予定で、局長級が企業と定期的に議論する場も設けられる。目的は中長期の事業計画を企業に作りやすくし、設備投資や新規参入を促すこととされる。
現行計画では護衛艦のように総数のみで年度ごとの実際の調達数は予算編成で変動し、弾薬やミサイルは安全保障上の理由で総数すら公表されないケースがある。新制度は情報を前貸しする形で、製造能力のボトルネック解消を目指すと説明される。
2026年度の防衛費は9兆353億円で過去最大を更新し、前年度比9.4%増となった。過去4年間で倍増ペースが続く中、事前通知は単なる情報公開ではなく、急速な予算拡大を実際の生産力へ転換するための情報インフラと位置づけられる。
一方で防衛生産基盤強化法は増産投資の直接支援を対象にしておらず、制度の完成と資金支援の有無が投資の進展を左右する。地方企業の実装力や資金の裏付けが課題として指摘され、情報開示と資金支援の落差が中小・地方企業の参入機会を左右するとの指摘がある。