リンテックと東北大学が共同で光拡散フィルムを開発し、反射型ディスプレー向けの次世代シートの採用拡大を目指している。太陽光や照明を反射して情報表示を行い、バックライト不要で表示を明るくする効果を検証している。
リンテックは光拡散フィルムを反射型液晶ディスプレーに組み込む際の機能・性能を検証するため、東北大学と共同研究を進めている。相互の助言を得ながら材料組成と紫外線照射方法の最適化を行い、用途ごとに適切なフィルム設計を議論してきた。
共同研究ではスマートウォッチやサイネージといった用途に応じた拡散領域と積層構成を検討し、高輝度効果を実現する条件を探るための構造解析を行った。研究はプロジェクションスクリーン用途にも適用可能な設計指針を検証する。
同社の草間健太郎光機能材料研究室長は、フィルム内に屈折率が低い領域と高い領域が交互に並ぶ構造が光拡散を生むと説明する。過去には吾妻工場で量産設備を導入し、デモ機作成や学会発表を通じて認知度を高めてきた。今後は車載ディスプレーや視界制御フィルムなどへの用途展開も想定されている。
共同研究は光拡散フィルムの枠を超え、粘着剤や表面コートなど光学製品の応用検討や機能発現の研究にも拡張する可能性がある。現時点での方針は、内部構造形成方法や光学特性の発現を深掘りすることにあり、採用拡大の背景は大学との連携と認知度の向上にある。