日本の中規模都市で鉄道やバスの路線が減便・廃止の動きが広がる一方、欧州は公的根拠を前提に路線を守る TEN-T を強化・改正した事例が紹介された。
国土交通省の「都市交通政策の再整理に関する検討会」が今年7月21日に中間とりまとめを公開し、全国383都市を分析した結果、約3分の1に当たる126都市で鉄道やバスの路線が減便され、9都市では廃止された路線さえあることが示された。
日本では鉄道やバスの公共交通網がビジネスを前提に構築されており、路線の存続は事業者と沿線自治体の協議次第で決まるケースが多い。売上と経費のバランスが崩れた場合には縮小や撤退が生じ、日常の移動手段を支える骨格が揺らぐ恐れがある。
具体的な事例として名鉄広見線の廃止決定が挙げられ、輸送密度が一定規模でも2029年春には廃止される見通しだ。生活や地域経済への影響が懸念される。
欧州横断交通網 TEN-T の2024年改正は、日本の事例と対比される形で紹介されている。TEN-T には道路・鉄道などのインフラを交通網として法的存立根拠を与える取り組みが含まれ、公共交通を公的に守る方向性の示唆が示された。