日経編集委員の小平氏が、山一前後を軸に“失われた30年”の変化と市場の改革を振り返り、現在の株式市場の成り立ちを読み解く。
記事は、日本経済新聞社の編集委員・小平龍四郎さんが著書『山一前後 日本証券市場の敗戦と復興』を通じて、バブル期から現在までの日本の証券市場の動きを検証した内容を紹介している。まず、最高値更新の節目として、1999年の3万8915円から34年ぶりに更新された点と、2024年以降の市場の動向を踏まえた見解が述べられる。
90年代前半は制度未整備の時代で、インサイダー規制が曖昧で5%ルールが導入される以前は市場の不透明さが増していたことが指摘される。山一証券の自主管理崩壊を含む不正の露呈が制度整備を促した契機となり、取引の透明性と開示の重要性が強調されている。
山一証券の自主廃業を契機に、日本はグローバル標準の導入を進めるようになったとされる。金融ビッグバンの進展や外資系の参入、連結決算や時価会計の普及が進み、企業のリスク管理や投資判断の枠組みが大きく変化したと整理される。
しかし、2000年代には日本経済の停滞期が続き、リーマンショックや東日本大震災など外部ショックも影響したと指摘される。一方で、日本発の金融危機以降は国外要因が主な影響となり、日本市場の改革は着実に進んでいるという見方が示されている。