日本政府はサイバー防衛を強化するため、米国のAI大手へ高度AIモデルの提供拡大を要請している。OpenAIやAnthropicとの協議が進み、重要インフラ分野への適用を視野に入れる動きが報じられている。
日本政府はサイバー防御態勢を根本から刷新する目的で、米国の先端AI企業に対してサイバーセキュリティに特化した高度モデルの提供拡大を要請している。自動化されつつ超高速化する攻撃手法への対処を念頭に、重要情報システムや基幹インフラを担う企業の弱点を早期に洗い出せる能力の導入を狙う。
2026年に入り、AIを悪用するサイバー攻撃が実環境で破壊的脅威へと変化。自律型AIエージェントを分散配置し偵察から脆弱性発見、攻撃コード実行までを自動化する体制が確認され、国内では警察庁のランサムウェア被害が高水準で推移しているとされる。
政府はOpenAIやAnthropicに対して基幹インフラ事業者への高度モデル適用や分析協力を要請。古川俊治デジタル相はAnthropic共同創業者と直接会談し、政府機関や一部企業への提供方針について協議した。OpenAI側はGPT-5.5-Cyberを日本の機関・企業へ提供する方針を示唆している。
これにより金融・エネルギー・通信を含む15の重要インフラ分野で、システムの潜在的欠陥を数分で洗い出す事前点検の実装が期待される。政府は今後のサイバー対策パッケージに米AI開発事業者との連携強化を正式に盛り込む方針で、国内データ管理の課題や国際政治的障壁が今後の焦点となる見通し。