韓国のSKハイニックスが対米増産を進める中、米国子会社Solidigmのニューヨーク工場建設資金源が不透明となる一方、大連工場の追加装置と輸出許可の動向が焦点となっている。
韓国の大手メモリメーカーSKハイニックスは、米国子会社Solidigmがニューヨーク州マーシーに計画するNANDフラッシュ工場2棟の建設資金について、450億ドル規模の初期投資と長期総投資1,000億ドル規模が想定されているが、資金源に不透明感が生じていると伝えられている。輸出許可を巡る商務省の審査は停滞しており、装置の輸出認可の決定がまだ出ていない。
争点となっているのは大連工場に追加する装置が生産能力拡張に資するものか、既存スペースの埋設に過ぎず増産には結びつかないのかという点で、クリーンルームは2023年に完成済みで、搬入は増産には当たらないとの主張と、米国側の技術アップグレード・生産能力拡大に用いる米国製装置の輸出は認めないとの姿勢が対立している。双方の合意は未だ成立しておらず、商務省は申請を正式には却下していない。
ニューヨーク投資は最大規模が約1,000億ドルに達する可能性がある一方、SolidigmはNAND工場の潜在的な立地を世界規模で検討中で、具体的な案は未決定とされている。10月には資本市場動向を踏まえSolidigmの潜在的な上場と資金調達方案の検討を停止するとも明らかになっており、投資時期・規模・資金手段は今後も検討を続ける方針だ。
米国政策の板挟みも露呈しており、先端技術の中国流出を抑制しつつ外国半導体投資を誘致するジレンマが浮き彫りになる。議会の専門家はホワイトハウスの同意が前提になるとの見解を示し、地方自治体の関心も高い。現状、申請の正式却下は出ていないものの、輸出審査の結論と投資計画の公表が今後の焦点となる。