インドと日本の経済関係が強化され、日本企業によるインドへの投資拡大と現地ブランド・金融資産の取得が進む一方、中国関連リスクの深刻化を背景に長期成長の拠点化を目指す動きが伝えられている。
インドのゴヤール商工相は8月24日、日本への訪問を主導する経済使節団を率い、日本との貿易・投資関係の拡大を目指した。インド市場には、ファーストリテイリングのユニクロ、良品計画の無印良品、アシックス傘下のオニツカタイガーなど日本ブランドの進出がさらに拡大している。家具のニトリが参入を表明し、ローソンのインド展開計画も報じられ、2050年までに国内1万店舗の目標が伝えられている。
日本の金融機関はインドの金融資産の取得を積極化しており、三菱UFJ銀行はノンバンクのシュリラム・ファイナンスの株式20%を3962億インドルピーで取得、今年4月に出資を完了した。三井住友フィナンシャルグループ傘下の三井住友銀行はイエス銀行の株式24.22%を取得し、筆頭株主となった。
インドにはグローバル・ケイパビリティー・センター(GCC)が急成長しており、すでに100社以上の日本企業がGCCを運営しているとデロイトが指摘している。日本企業は成長のためにインドへ目を向けており、日印関係はCEPA締結以降急速に深化している。
ただし、日印間の協力拡大には課題もあり、税制や官僚手続き、認可遅延などが外国投資家にとって依然として障壁となっているとの指摘もある。インドの経済関係強化は、中国リスクの高まりを背景に日本企業の市場多角化戦略として捉えられている一方、中国からの撤退が一斉には進んでいないとの専門家の見方もある。
NBVを通じた国内外の投資や日本政府の公式訪問を機に、日印の協力関係は長期的な製造・防衛・経済協力の強化へと進む可能性が指摘されている。日本企業のインド投資は今後も継続的な動向となる見込みだ。