名村造船所は2027年4月1日を発効日とする伊万里鉄工センターの吸収合併を決定し、存続会社名村造船所として統合を完了させる。新造船の生産能力拡大に備え、ドック整備と組織統合を進める。
名村造船所は完全子会社の伊万里鉄工センターを親会社へ吸収合併する方針を大阪証券取引所上場企業として承認した。統合は2027年4月1日に効力が生じ、伊万里鉄工センターは解散、存続会社は名村造船所となる。
統合の背景には新造船事業の大規模拡大計画があり、意思決定の迅速化と人員・資源の最適配分を通じて生産効率の向上を狙う。加えて、名村造船所は新設大型建造ドックの建設を進め、伊万里工場の現有ドック450m×70mの能力を高め次世代船の建造体制を強化する。
国土交通省は前月、名村造船所と子会社函館どつくの投資計画に対し最大499億円の政府支援を承認した。これは国内造船能力の回復を目的とする政府の支援策の一環である。さらに同工場は受注残を積み増しており、海外船主DryDel Shipping向けの18万2000重量トン級ケープサイズ新造船4隻についてK Lineとの5年間用船契約が成立している。
4隻の引き渡し時期は2028年と2029年を予定しており、これにより名村造船所の生産量拡大に伴う人材確保と訓練にも資する見込み。今後の進捗として、統合効果の実現と新ドックの運用開始、受注状況の推移に市場の注目が集まる見通し。