NHKが新規契約獲得の戸別訪問を外部委託で再開した。訪問業務の実施地域は大阪府・兵庫県の一部と公表資料に記され、委託先は旧エヌリンクス系のサンジュウナナドとノービスハイエストサービスである。
NHKは共同通信の報道を受けて、新規契約獲得のための戸別訪問営業を外部法人へ再委託する方針を公表した。2023年に廃止した仕組みを再開するも、すでに契約済みの未払い世帯へ訪問を続ける形ではなく、新規契約獲得を目的とする委託という位置づけである。
NHKの公表資料によれば、訪問による契約・収納業務の委託先としてサンジュウナナドとノービスハイエストサービスの2社が記され、実施地域は大阪府・兵庫県の一部とされている。これらの企業は、訪問営業を通じたNHKの契約獲得業務を再び担うことになる。
サンジュウナナドの親会社はコレックホールディングスで、サンジュウナナドに対する議決権は100%保有、同社は旧エヌリンクスの系譜を持つ。ノービスハイエストサービスは名古屋に本社を置き、NHKの契約・収納業務に関する過去の求人情報などが指摘されている。
NHKの財務面では、2025年度の事業収支が318億円の赤字となり、受信料収入は5851億円、契約総数は4033万件となった。NHKは収支均衡を図るため、2026年度予算で不足額を積立金で補う方針を示している。値下げ後に契約件数が減少している点が背景として挙げられており、訪問再開は赤字補填だけでなく、減少する契約を補う営業手段の模索と読み取れる。
NHK自身は国会で訪問営業の見直しを進め、苦情の減少と請求・収納の改善を説明している一方で、契約件数の減少を補うには十分でなかったとの指摘もある。今回の再開は、事前案内の実施と少額の成果報酬を併用する形で試行的に実施される予定だが、訪問の実施時間や再訪の回数、応対の適正性の評価方法など運用条件は未公表のままである。
全体として、過去の訪問営業に対する住民の不信感や反発を再燃させる可能性があり、政府・国民の関心を再び呼び起こすきっかけになる可能性がある。今後の運用実態や再訪問の深化が注目される。