図研はドローン銘柄ではないが、回路・基板設計用のCADを提供する横浜拠点の企業である。機体やチップではなく、設計図を引く道具という視点で同社の事業構造と市場の動きを読み解く。
導入部では、ドローンに関する話題の中で図研というCAD関連企業に注目する理由を説明している。図研は無人機の直接的な事業を掲げていないが、設計段階で重要な役割を果たす設計ソフトを提供しており、部品表と設計図の整合性確保を支援する点が特徴だ。
同社の武器は「一度入り込んだ設計部門から、そう簡単には出ていかない」点にある。設計ツールの乗り換えは単なるソフト入替え以上の影響を及ぼし、過去の資産や部品ライブラリ、設計ルール、設計者の癖までがツール上の資産として蓄積され、長期的な顧客依存を生み出すとの分析が示される。
収益構造はライセンス販売と保守サービスの二階建てで、更新を前提としたストック収益の性格を持つ。市場の動きとして、EDA分野では大型ベンダーの統合が進み、国内首位の座の持続性が事業の安定性にどう影響するかが検討課題となる。
企業概要として、図研はプリント基板CADから半世紀を超えて発展してきた。設立は1976年12月で、横浜に本社を置く。上流の半導体設計には踏み込まず、下流工程を支える分野で首位を維持する戦略が、巨大EDAベンダーとの競合を回避する要因として位置づけられる。