不動産ブームで上場企業の含み益が巨額化する中、賃貸不動産の含み益を多く保有する企業が株価低位で推移しており、三菱地所の実質PBRが0.67倍と評価されている出来事を伝える。
不動産価格の上昇を背景に、都市部の新築マンションやオフィスビルの賃料・価格が好調となり、三大都市圏の公示価格は大幅に上昇している。これに伴い、上場企業の保有不動産に含み益が拡大する状況が続いている。
特に三菱地所には、2026年3月末時点で5兆5,574億円の含み益が存在するとされ、含み益を保有する資産を時価で売却した場合の売却益を税引き後で自己資本に加えたうえで計算する実質PBRは0.67倍とされる。これを反映して、実質PBRがPBR1倍を大きく割れる銘柄として取り上げられている。
不動産ブーム下では、賃貸不動産を中心に含み益が拡大しているにもかかわらず、株価が解散価値に近い水準まで低迷する局面がみられ、実質PBRが1倍を下回る銘柄が増えているとの指摘がある。
過去にはハゲタカファンドが含み益のある資産売却を通じて株主還元を要求するケースがあったが、現在は対話型ファンドが主流となり、低PBR銘柄に対する注目が再燃する局面も見られる。