日銀の氷見野良三副総裁がさいたま市での講演で、物価上昇リスクをこれまで以上に意識する必要があると指摘した。基調的な物価上昇が2%を超えるリスクを強調し、9月の会合で追加利上げ踏み切りの可能性が市場で見られるとの見方が広がっている。
日銀の氷見野良三副総裁は27日、さいたま市内で講演し、物価上昇リスクをこれまで以上に意識する必要があると述べた。特に、日銀が重視する基調的な物価上昇率が物価安定目標の2%を超えるリスクを強調した。
講演の中で同氏は、物価上昇が「2%を超えていく可能性はどうか」という点も政策判断に絡む局面へと変わってきていると語り、今後の金融政策運営については「毎回の金融政策決定会合において、しっかりと議論してまいりたい」と述べた。
市場では、日銀が9月17・18日に開く金融政策決定会合で物価安定に向けて追加利上げに踏み切るとの見方が広がっている。これに対し、日銀の植田和男総裁は前回7月会合後の記者会見で原油高やAI関連需要、円安を物価上昇リスクとして列挙し、今後の利上げについて「次回以降の決定会合において、しっかりと議論してまいりたい」と述べ、9月会合での利上げを排除しなかったとされる。
このほか、講演内容は日銀の政策判断が今後も会合ごとに議論されるという方針を示すものとして受け止められている。