ベインキャピタルの企業価値向上の実践と、すかいらーくHDやキオクシアHDなど九社の事例を紹介し、地道な組織改革と資本配分の重要性を解説する内容だ。
本書は、投資先企業の価値向上に愚直に向き合うPEファンドとしてのベインキャピタルの姿勢を詳述している。創業時からのポートフォリオグループが、企業価値の向上を支えると位置付けられ、現場での伴走と経営陣との協働を重視する点が特徴とされる。
具体的な実例として、すかいらーくHD、キオクシアHD、ニチイHDなど九つのケースが挙げられている。各社での取り組みは、コスト構造の見直しや組織・人材戦略、成長投資の推進といった地道な改革を通じ、競争力の強化と長期的価値の創出を目指すものとして描かれる。
とりわけキオクシアHDの事例では、カーブアウト後の経営改革と成長投資を支えつつ、再上場に向けた道筋を描く姿が強調される。ベインキャピタルの視座を通じて、企業を独立した成長主体へ転換させる過程が紹介される。
本書の核心は特別な経営手法ではなく、人材への投資、組織づくり、適切な資本配分といった基本的だが地道な取り組みの積み重ねで企業価値を高めるという点である。経営陣とともに責任を負い、投資家として成果を出す姿勢が強調されている。