東洋紡の竹内郁夫社長が、音楽活動と経営を結びつける考えを語り、創業精神「順理則裕」をどう体現しているかを紹介する特集記事。
歌声のような落ち着きと語り口で、竹内郁夫社長は音楽と経営の関係性を語る。ファゴットを担当する市民オーケストラでの活動やモーツァルトの曲が、経営の肌感覚に影響を与えていると述べる場面が描かれる。
自らが前に出るのではなく全体の調和を重視するファゴットの特性が、組織運営の在り方と重ね合わされる。指揮者になりすぎず、風を聴き合いながら役割を分担する考え方が、東洋紡の経営文化の理想として紹介される。
東洋紡は創業時に日本初の紡績会社「大阪紡」を創立した歴史を持つとされ、1879年以降の歴史の重みを背負う責任と誇りが語られる。創業精神の中心として「順理則裕」を掲げ、技術用語の日本語化にも取り組んだ点が紹介される。
70年代の繊維産業の不況や90年代以降の中国輸入増、2020年の品質問題と労災事故といった過去の試練が、変革の契機として捉えられていることが説明される。