海外送金が数秒で完了する新技術の検証が進み、売掛金の未回収リスク低減を目指す。日本政府の片山金融相と大手銀行が関与する実証実験の具体像が報じられた。
記事は、国際決済銀行と国際金融協会が主導するProject Agoraの実証について伝える。中央銀行と民間金融機関が統合台帳のもとで複数通貨の送金を同時決済できる仕組みを検証しており、日本からは三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、SBI新生銀行が参加している。
検証結果として、従来数日かかっていた送金が数秒で完了する見通しが示され、資金が途中銀行に拘束されることもなくなる可能性があるとされる。企業は海外取引に備えた運転資本を最小化し、成長投資へ即座に回せるとの財務影響が指摘されている。
ブロックチェーン技術については、決済手段だけでなく金融資産そのものの取引も対象になるとされ、権利の移転を含む取引記録を分散型台帳上で一元処理する「オンチェーン化」が進むと説明される。片山大臣は国債のオンチェーン化に特に期待を示している。
実証実験にはみずほフィナンシャルグループ、野村ホールディングス、日本証券クリアリング機構、デジタル・アセット・ホールディングスが関与しており、国債を担保にした取引をブロックチェーン上で処理する実証を2026年4月20日に開始したとされる。