株価は発表内容だけで決まるわけではなく、市場の予想と実績の差をどう読み解くかが重要だ。著者は織り込み済みを数字で置き換え、会社の変化と市場の期待を分けて分析する方法を解説します。
本稿は、織り込み済みという概念を数値化して読み解くことが投資判断に役立つと説く。好材料の発表でも市場予想を超えなければ株価は上がらず、逆に悪材料でも市場期待を下回らなければ株価が反応し得ると説明する。
株価の動きは、決算の事実そのものだけでなく、発表前の市場予想との乖離によって決まる。市場が想定していた水準をどれだけ超えたか、あるいは下回ったかが反応を決定づける。
「会社の変化」と「市場の期待の変化」を切り離して考える二層モデルを提案する。売上高・利益率・成長率・資本効率・キャッシュフローなどを用いて会社の現状を測り、期待がどれだけ高いのかを逆算して株価の水準を判断する。
現在の株価が正当化するために必要な成長率や利益率を逆算することで、未来の予想と実現可能性の差を「期待ギャップ」として捉える。差がプラスなら市場が過小評価している可能性、マイナスなら過大評価している可能性があるとする。