ispaceが次世代月着陸機ULTRAをH3で打ち上げる計画を発表、SBIR資金での開発を進める。JAMSSは米Vastと民間宇宙ステーション事業の戦略的MOUを締結した。日本企業の月面輸送と月面インフラ構築の動きが活発化している。
日本の月輸送企業ispaceは、次世代月着陸機ULTRAをH3ロケットで打ち上げることで、月輸送の国内調達を促進する方針を明らかにした。ULTRAはSBIRの支援を受けて開発される見通しで、日本国内の資金循環を前提とした月面輸送体制の構築を目指す。三菱重工が開発に共同で関与することも記されている。
ispaceの事業展開は、物資輸送だけでなく月面インフラの構築・提供など多領域へ拡大する可能性がある。現状のプレスリリースを読み解くと、月着陸機・ローバー開発にとどまらず、複数の輸送サービスの提供と有人月面拠点のインフラ整備を視野に入れていると読み取れる。
H3ロケットは近年の打ち上げ実績を踏まえ、成功率の向上を目指して継続的な打ち上げと改良が必要とされる。海外需要の取り込みが鍵となり、Falcon 9に対抗する「日本製の信頼」を武器に月面輸送市場を取り込む可能性が指摘されている。SpaceXの戦略転換報道もあり、月面輸送需要の拡大が注目される。
JAMSSはアメリカの民間宇宙ステーション企業Vastと戦略的なMOUを締結し、民間宇宙ステーションでの研究開発支援や新規事業創出を共同で推進する。Vastの Haven-1は最も早く打ち上げが期待されており、ISS退役後の有人滞在の有力候補として注目される。日本企業としての支援活動が拡大する動きとなっている。