冨士ダイスがタングステンを使わない合金を開発し、希少金属の使用を抑えて安定供給を目指す。汎用超硬と同等の硬さで比重は約半分、20年後半に本格発売を目指し、試験販売を開始する予定。
冨士ダイスはタングステンを使用しない合金を開発した。希少金属の使用量を抑えることで地政学リスクに影響されず、安定供給が特徴とされる。汎用超硬と同程度の硬さを保ちながら、重さは約半分で作業者や装置の負担を減らせる見込みという。近く試験販売を始め、2027年4月の本格発売を目指す。価格は個別見積もり。
新合金は硬さが汎用超硬と同等のHRA89、比重は約8.1と軽量で、2025年発売のSTN30より欠けにくく、抗折力と破壊靭性を向上させるとされる。
耐食性を高め、10%水酸化ナトリウムと3%塩化ナトリウム条件下でもほぼ腐食が見られないと説明される。放電加工は従来の超硬合金と同程度が見込まれ、PVdコーティングで耐摩耗性と摩擦低減が期待される。地政学リスクの影響を受けにくい合金開発を進め、26年にはダイジェット工業とレアメタル削減を目的とした業務提携を発表した。