エアトリの上場子会社インバウンドプラットフォームは、Wi-Fiレンタル中心だった事業から新幹線チケットの手配を核とする移動の予約代行へ成長エンジンをシフトさせつつ、親会社の株主還元方針が市場の関心を集めている。
エアトリは2026年9月に上場10周年を記念した株主還元方針を発表し、3期間で総額100億円を超える配当を計画すると報じられている。これにより株価は2日連続ストップ高となり、親会社の資本政策への注目が高まっている。
上場子会社のインバウンドプラットフォーム(5587)は、多言語対応のサイトと自前のサポート体制を通じ、空港のネット回線手配や日本語中心の交通・宿泊予約を一括して提供している。決算説明資料の流れから、現在の収益の中心は新幹線チケット手配を核とする移動の予約代行になっている。
同社の成長エンジンは、かつてWi-Fiレンタルから始まったが、実態としては「旅する外国人」を中心に主力顧客が拡大している点が特徴である。看板の外国人向けサービスは在留外国人向けから観光客向けへと重心が移っているとの指摘もある。
一方で課題も明確だ。訪日客数は業績を左右する外部要因であり、2026年には中国市場の急減などで総数の伸びが鈍化した。さらにeSIM移行による通信事業の売上減少や、親子上場という資本構造は資本政策の読みづらさにつながる可能性がある。