マルコス・モラウの新作マルコス浄瑠璃『金閣寺』が東京芸術劇場プレイハウスで世界初演され、踊り手と人形が共演する新しい形の浄瑠璃を日本に持ち込む。原作は三島由紀夫『金閣寺』。
マルコス・モラウの最新作、マルコス浄瑠璃『金閣寺』が2026年8月29日から9月6日まで東京芸術劇場プレイハウスで世界初演される。Bunkamura ProduceとLa Veronalによる国際共同制作として行われ、演出・振付はモラウ、音楽はマリア・アルナル、脚本はロベルト・ファティーニが担当する。公演は、現代の演出アプローチと伝統的な要素を融合させる試みとして位置づけられる。
本作は文楽の要素を取り込みつつ、踊り手と人形が互いに生と作り物を行き来する瞬間を可視化する演出を目指す。モラウは文楽を取材する過程で、操る者と操られる者の境界が溶ける美の核心を捉えようとする。舞台は浄瑠璃の語りと音の力を軸に、言葉と身体が一体となる構成になる見込みだ。さらに俳優、ダンサー、日本の奏者を含む多国籍の参加が示されている。
出演陣には吉田玉助ら人形遣いと歌舞伎俳優、末永光や尾上眞秀といった若手・伝統芸能の継承者、1,200名を超える応募者から選ばれた7名のダンサーが名を連ねる。竹本連中の浄瑠璃語りに加え、スペインの歌姫マリア・アルナルが音楽を担当し、国内外の演出・演目関係者が新たな「人形浄瑠璃」の可能性を模索する。公演概要として原作は三島由紀夫『金閣寺』、美術はマックス・グレンツェル、衣裳はシルヴィア・ドゥラニョー、邦舞振付は吾妻徳陽らが名を連ねる。
出演者と制作陣のコメントも公演の一部として紹介される。吉田玉助は文楽人形遣いとしての経験を、壱太郎は現場の稽古の刺激を語り、末永光は自身の成長と支えに触れる。尾上眞秀は伝統と新境地の両立へ意欲を示し、全体として“美と滅び”をテーマに据えた新たな表現として位置づけられている。