NECは現場画像の小さく写る被害を高精度に把握するVLM局所領域理解技術と、VLMの認識能力を維持したまま新たな被災事象を追加できる継続学習技術を共同開発した。これにより従来約7時間かかっていた被災状況の把握を約1時間弱に短縮する期待があり、2027年度中の実用化を目指す。
NEC は災害時に自治体へ集まる現場画像から、現場の被害を小さく写る事象まで高精度に把握するVLM局所領域理解技術を開発した。これと併せて、VLM の認識能力を維持したまま新たな被災事象を追加できる継続学習技術を開発しており、国立大学法人東北大学岡谷研究室との共同研究の成果として発表された。
従来のVLMは現場画像中で被害が小さく写るケースを見逃しやすい課題があったが、局所領域理解技術により領域情報を反映させ、面積10%以下の小さな被害でも高精度に把握できるとされる。継続学習技術は、追加学習データだけでなく既存の説明文を学習に取り込み、新しい事象を追加しても忘却を抑えつつ認識を拡張できる。
本技術の導入で、現場画像の小さな被害の見逃しを減らせるほか、7時間程度を要していた特定被災状況の把握を約1時間弱に短縮する検証結果が示された。土砂で塞がれた道路などの検索や、復旧判断時の優先付けにも活用でき、災害リスクや地域状況の変化にも対応可能になる見込みだ。
NEC は本技術を自治体の災害対応の迅速化に寄与させる方針で、今後は地上画像だけでなく衛星画像など広域観測データとの組み合わせによる多角的把握や未然防止の研究開発も進める予定だ。