日銀の増審議委員が、実質金利がマイナスの状態をできるだけ早く解消すべきだと主張し、適切な金融政策を通じて物価の安定と実質賃金のプラスを維持することを強調した。併せて利上げを継続する姿勢を表明した。
日銀の増審議委員は講演や記者会見で、現状の実質金利がマイナスとなっている状況を早期に解消するべきだとの考えを示した。物価を抑制しつつ実質賃金をプラスに保つことを重要視し、利上げを継続する姿勢を明らかにした。
緩和的と評価される現在の金融環境を踏まえ、政策金利を引き上げて緩和の度合いを調整していく方針を示した。政策調整のタイミングや速さは展望リポートの見通しとリスクを点検して決定する考えを述べた。
金融正常化に向けては政策金利を中立金利のレンジにしっかり入れることで機動的な施策を可能にすると説明。さらなる利上げがその条件になるとの認識を示し、保有資産の規模縮小と金利引き上げの関連性については分離して考える余地があると示唆した。
物価動向については基調的な物価上昇率が2%近接となっていると分析する一方、人件費や物流費の上昇が影響を及ぼしていると指摘。イラン情勢による燃料・化学品価格の上昇が基調的な押し上げ要因になる懸念にも言及した。
最も重要なのは基調物価が2%を大きく超えないよう抑制することだと強調。仮にインフレが加速すれば急速な利上げを迫られるリスクがあると警鐘を鳴らした。市場では今月の会合で追加利上げ観測が強まっているが、エネルギー価格の動向次第で判断は不確実性を残す。