公認会計士の岸田康雄氏が、日本経済を蝕んだゾンビ企業の正体と、長期停滞の原因となった資源配分のゆがみを解説します。
1990年代のバブル崩壊後、日本経済は長期停滞に陥り、成長力の高い企業へ資本や人材が集まらず、存続すべきではないゾンビ企業が市場に残り続けたことが指摘されています。こうした状況は、生産性低下と経済全体の新陳代謝の鈍化につながったと説明されています。
ゾンビ企業とは、自力で債務を返済できず、本来は市場から退出すべき状態にもかかわらず、金融機関の支援で存続している企業を指します。銀行は低利融資や債務免除、リスケジュール、デット・エクイティ・スワップなどの支援を行いました。
銀行が支援を続けた背景にはバーゼル規制があり、破綻処理を先送りすることで自己資本比率を維持する必要があったと説明されています。これを受けてForbearanceやEvergreeningといった対処が用いられました。
ゾンビ企業の存在は、成長性の高い企業への資金・人材の流入を妨げ、建設・不動産・サービス・小売など国内需要型産業で影響が大きく、製造業にも一定の影響はあったと指摘されています。創造的破壊が止まり、資源配分の混乱が進んだとの見解です。