国内の鉄鋼需要減少を背景に、大手3社が海外投資を強化。日本製鉄はUSスチールへの追加投資を計画し、JFEスチールはインド拠点の高炉拴新設を進める。国内の跡地活用やCO2削減を見据え、電炉化にも動く。
日本の鉄鋼業界は人口減少と中国・他国の価格競争の激化により国内需要が落ち込み、輸出も米国の関税などで伸び悩んでいる。大手3社は海外での生産投資を進め、国内の需要減少に対応する方針を強めている。
日本製鉄は米国スチールの買収を経て、2028年までに米国で約110億ドルの追加投資を行い、モンバレー製鉄所に鉄を薄い板に引き延ばす圧延設備を新設する予定。JFEスチールはインド東部のサンバルブル製鉄所を拡張し高炉を新設する。
高炉は資金規模が大きく、現在は日本製鉄・JFE・神戸製鋼の3社に集約。一方、電炉は30社以上の市場で、CO2排出を抑制する観点から高炉の一部を電炉へ切り替える動きが進む。
国内では呉地区の跡地活用やUSJの拡張計画など、広大な土地資産の有効活用が課題となっている。鉄鋼各社は国内の資産を活用しながら、海外展開を通じた安定成長を目指す見通しだ。