局所鎮痛薬の日本市場(2026年-2035年)の市場規模と成長率、主要製剤形態・販売チャネル・企業動向を含む分析レポートが発表された。現状と今後の見通し、主要ドライバーを要点として示す。
日本市場の外用鎮痛薬は2025年時点で約5億4092万米ドル規模とされ、2026年〜2035年に年平均成長率4.9%で拡大し、2035年には約8億7275万米ドルへと達すると見込まれている。市場成長の中心には高齢化や関節炎・筋骨格疾患の増加、経口薬を避けたい需要、局所的・非侵襲的な痛み管理への嗜好、製剤技術の高度化が挙げられる。
外用鎮痛薬はクリーム・軟膏・ゲル・パッチ・スプレーなど多様な剤形で皮膚へ塗布し、全身曝露を抑えつつ局所痛に対応する点が特徴。高齢者を中心に使いやすさが評価され、患部治療を重視するニーズが根強い。主なドライバーとして関節炎患者の増加が挙げられ、2024年の推計では日本の関節リウマチ患者は約82万5000人とされる。
非オピオイド製剤が市場を主導する見通しで、ディクロフェナク・イブプロフェン・ナプロキセン・アセトアミノフェン・リドカイン・カプサイシンなどが含まれる。オピオイドの乱用懸念から非オピオイドへの需要が背景として挙げられるほか、経皮送達技術やナノテクノロジーの進展が市場テーマとして注目されている。
製剤別ではクリーム・軟膏が最大カテゴリー、ゲルは使用感・吸収性の観点から今後も成長が見込まれ、パッチは日本市場で重要性が高いとされる。包装形態はチューブが最大を占める見込みで、流通チャネルは病院薬局・小売薬局・オンライン薬局などで、オンライン薬局が市場を牽引するとの予測がある一方、現状のシェアは不明確とされている。地域別には都市部での需要が高く、地方では高齢化と自宅でのセルフケア需要が背景になる。
企業動向として日本企業の海外展開が目立ち、久光製薬などがSalonpasをはじめとする外用鎮痛ブランドを国内外で展開している。一方、外用鎮痛薬市場の競合は小林製薬・ヘイロン・バイエル・久光製薬を中心に、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファイザー、サノフィ、レキット・ベンキーザー、ノバルティス、タイホウファーマなどが挙げられる。総論として、2025年から2035年にかけて非オピオイド・クリーム・ゲル・パッチ・経皮送達といった領域が中心となり、市場は高機能な外用疼痛管理へと発展する見込みである。