シリコンバレーなど海外拠点のCVC活動の成果は内側の説得と信頼構築にかかっている。短期成果を示して本社の理解と裁量拡大の循環を作る実践が重視され、ヤマハの杉野Scott祐介CEOの経験を通じて具体像が示される。
海外拠点のCVC活動は、外部の成果よりも本社の理解と支援体制の有無が決定打になることが多いとの認識が述べられている。活動が見えづらいと本社からの予算要求や協業提案が通りにくくなる点が指摘される。海外駐在員は地味な作業と泥臭い営業、信頼関係づくりの積み重ねが要になると説明され、本社と海外拠点の認識ギャップを埋める必要がある。
短期的な成果を示すことで「海外拠点に任せれば課題解決が進む」という信頼を獲得し、裁量拡大へつなぐ循環を作ることが不可欠だと整理される。成果を数字で説明できる形で示すことが重要であり、この循環が確立されないと拠点の存在感が薄れてしまう。
成果を社内に向けて発信することの重要性も強調される。優れたスタートアップの案件を持ち帰っても、価値や自部署との関係性を腹落ちしてもらわなければ理解にはつながらない。見えない部分を言語化して丁寧に伝え続ける社内コミュニケーションが不可欠となる。
杉野Scott祐介氏の経歴とヤマハの取り組みが紹介される。2024年にヤマハのシリコンバレー拠点「Yamaha Music Innovations」President&CEOに就任し、AIカメラや新市場開拓、特許分析の効率化などを短期間で実現している。2025年には法人化と5000万ドル規模の自社ファンド設立を主導し、2026年にはBillboard Finance 50 listに選出されたとされる。