日本製鉄の株価は8月末以降に反発し、9月にかけて上昇基調を形成。8月下旬の業績見通しの上方修正と鋼材値上げ合意、テクニカル指標の改善が材料として挙げられる。
8月末からの直近5営業日で株価は669.8円から691.9円へ上昇し、9月1日に+4.55%の上昇と出来高の64%増が観測された。欧州系大手証券が8月31日に目標株価を940円へ引き上げ、同材料で大幅反発との伝えられた報道が材料視された。9月1日には25日線を上抜け、同日にはパラボリック買い転換も記録された。
8月末時点で27年3月期の経常予想が前週比で4.1%上昇しており、目標株価の引き上げと並行して業績見通しの上方修正が継続的に出ている。日鉄とトヨタが8月27日に、10月からの鋼材値上げで合意したと伝えられ、製品価格改定の材料が直近の評価見直しを先行して出た流れとなっている。8月4日公表の27年3月期第1四半期は売上収益2兆8,212億円、前年同期比40.4%増、事業利益1,455億円で58.1%増。黒字転換後の通期増収増益見通しが足元の材料基盤となっている。
9月28日が株主優待の権利付最終日、9月30日が権利確定日で、権利取りまで時間があることから、当面の株価材料は業績や評価修正が中心とみられる。掲示板では米欧事業の進展や配当を支えに中長期の保有を期待する声がある一方、金利や為替、海外再編の行方を見極めたいとの声も見られる。