明治ホールディングスが中国の牛乳・ヨーグルト事業を現地企業へ譲渡することで合意した。譲渡額は約3.2〜3.5億元で年内の完了を目指す。対象は天津・蘇州の全株式で、広州工場は含まれない。
明治ホールディングスは中国で展開する牛乳・ヨーグルト事業を、乳牛飼育大手の澳亜集団傘下の上海澳雅食品有限公司へ譲渡することで合意した。譲渡対象は明治乳業(天津)と明治乳業(蘇州)の全株式で、取引額は3億2000万〜3億5000万元(約76億〜83億円)とされ、年内の完了を予定している。
中国事業は近年不振が続き、2023〜25年には天津・蘇州両工場や明治(中国)投資有限公司が営業赤字を計上。25年度には中国事業関連資産の減損として約194億円を計上している。一方、今回の売却にはヨーグルト関連の中核的知財や一部ブランド権益が含まれ、広州工場は対象外となる。売却後、明治は中国国内の他分野へ経営資源を振り向ける方針。
観察者網は日本メディアの報道について、中国乳業を悲観的に捉える動きがあると指摘。中国の食品産業アナリスト・朱丹蓬氏は、明治が苦境に陥った原因を戦略的な位置づけにあると分析し、国内ブランドとの差別化不足が要因と指摘した。価格と品質の優位性が不十分だったとの見解や、1990年代末の進出時からのチャネルの偏りも課題とされる。
中国のネットユーザーの反応として、「高すぎる」「価格が高くて買い続けられない」「消費の低迷が原因」「競争に勝てなければ退場するのが当然」などの声がある一方、「海外ブランド崇拝時代は終わった」「国産ブランドにも選択肢が増えた」などのコメントも寄せられた。