長期金利が上昇局面を迎え、10年国債利回りが3%台を意識する見通しとなった。潜在成長率と期待インフレ率、リスクプレミアムを前提に日銀の利上げ回数を推計する内容だ。
長期金利の上昇は、長期国債の利払い費を押し上げ、財政に対するプレッシャーを強める要因となる。分析では潜在成長率と期待インフレ率、信用リスクプレミアム、期間リスクプレミアムの4要素が金利の構成要素として挙げられている。
潜在成長率は日銀の試算で0.6%程度、内閣府の半期ベースの推計も0.4%と示され、期待インフレ率は現時点で約2.0%と推定されている。これを合計すると2.6%程度が中立金利の近似値として示唆され、理論上のターミナルレートは2.50〜2.75%となる見通しだ。
信用リスクプレミアムはCDSのプレミアムを参考におおむね0.3%程度とされ、期間リスクプレミアムを加味すると、10年国債利回りの理論値は「2.9+x%」となる可能性が指摘されている。
財政面では、飲食料品の実質ゼロ化など成長戦略による支出増が期間リスクプレミアムを高める要因となり得る。一方で、利払い費の前提が現実化すると財政のバッファーが縮小し、金利上昇が進む局面も想定される。