旭化成の元社員が機密情報を中国企業へ送信したとして名古屋地検に起訴された。退職後も高額報酬や地位を維持しようとしたと供述している。
旭化成の機密情報が中国企業へ渡った事件で、名古屋地検は元社員の男を不正競争防止法違反の罪で起訴した。起訴内容は退職後に機密情報を複数回送信したことを含む。
起訴された古川祥一被告は、旭化成に新卒で入社し、工場長や事業責任者を歴任した後、2018年に退職した。退職から6年が経過した去年5月に妻が設立した法人を通じ、中国企業とコンサルタント契約を結び、現地で高額な報酬を受け取っていた。
供述の中で古川被告は、知識や経験を示すために情報を開示したとし、待遇の良さから専門家としての地位を保とうとしたと説明している。中国国内での送迎や通訳を伴う専属のアシスタントも付いていたという。
地検によると、古川被告は起訴内容をおおむね認めているという。今回の起訴は、元社員が長期間にわたり機密情報を送信していた実態をめぐる報道として捉えられている。