奈良の中川政七商店が兵庫・豊岡のかばんメーカー「バッグワークス」全株式を取得し、事業を承継すると発表した。創業以来初のM&Aとなり、買収後も社名・ブランド・雇用・生産拠点は維持される予定だ。
工芸品を中心に生活雑貨を手がける中川政七商店(奈良市)は、兵庫県豊岡市に拠点を置くバッグワークスの全株式を取得して事業を承継することを発表した。買収額は非公表で、株式取得は8月21日付で完了した。新たな代表取締役には荻野祐副社長が就任し、同氏は兼務となる。
バッグワークスは1954年創業のかばんメーカーで、豊岡市内で業務用や「BAGWORKS」ブランドのかばんを製造・販売している。前代表の高島茂広氏が後継者問題を抱える中、後継体制の整備を課題としていた。
中川政七商店は長年にわたりバッグワークスと経営支援やブランド開発などで関係を深めており、同社の社員が豊岡市に入り経営・生産管理・新商品開発・販路拡大を進めてきた。今回の買収を通じ、工芸メーカーへの支援体制を強化する狙いがある。
中川政七商店はビジョンとして日本の工芸を活性化する方針を掲げ、資本面での経営支援にも取り組んできた。今後も関係企業の経営資源を活用して事業の拡大を図るとみられる。