プライベート・エクイティ(PE)ファンドは生活密着事業へ資本と経営力を投入して企業再生を目指すとされるが、著者の新刊はその実態を“略奪”の側面から批判している。
PEファンドがアメリカ企業に限らず、住宅・医療・介護・教育・刑務所・公共サービスといった分野へ資本と経営能力を持ち込み、富を吸い上げる仕組みを指摘する書籍が話題になっている。本書はPEファンドの再生モデルをめぐる批判を展開し、生活密着産業への影響を検証する。
著者のブレンダン・バルーはアメリカの弁護士で、連邦検察官としてPEファンドを担当する特別顧問を務めた経験を持つ。原題はPLUNDERであり、PEファンドの看板を剥がすことで underhanded な実態を暴くとされる。
本書の主張は、PEファンドが資本主義の名医としての建前の下で、患者の資産をむさぼる略奪者となり得ると示唆する。診療室への介入を通じて、PEファンドの再生支援が患者の負債拡大や資産の過剰抽出につながる可能性を指摘する内容となっている。
本文はPEファンドが医療や住宅、公共サービスなどへ深く浸透している現状と、その構造を解説するものであり、海外の事例も含めた実態認識の提示を目的としている。