AI半導体の高発熱に対処する液浸冷却などの新技術を巡り、日本企業がデータセンター冷却市場の8兆円規模を狙う動きが進む。出光興産の冷却油やTDKの買収、ニデックのCDU増産などが具体例として挙げられる。
生成AIの普及でデータセンターの設備電力の約4割を冷却が占めるとされ、空冷では追いつかない事態が進む中、液冷や液浸冷却への転換が加速している。液浸冷却は熱伝達率を高め、冷却電力を大幅に削減する可能性がある。
日経の報道を受け、日本企業がデータセンター冷却のインフラ市場に参入。市場規模は周辺設備・関連事業を含めて8兆円程度と見積もられ、海外の推計との前提の違いにも留意が必要とされている。
具体的には出光興産が液浸冷却油IDEMITSU ICFシリーズを発売、TDKがFabric8Labsを買収すると発表、ニデックは水冷装置CDUの生産能力を拡大する計画を示している。三菱重工業や他社も液浸冷却システムの実証を進めている。
日本企業はAI半導体の直接開発には参加せず、冷却インフラの安定供給を軸に戦略を取ることで市場機会を捉えようとしている。一方で海外設備大手も参入を加速しており、長期的な競争環境は国際的な規模で展開する見込みだ。