今年1月から7月に判明した従業員退職が原因の倒産は83件で、去年より9件増え5年連続の増加。賃上げ資金確保の難しさから中核キーマンの流出も相次いでいる。
今年1月から7月に判明した従業員退職が原因の倒産件数は83件となり、前年同時期と比べて9件の増加となった。倒産の増加は5年連続の上昇となっている。帝国データバンクの集計によると、今年は従業員退職型倒産が過去最多の更新を見込んでいる。これに伴い、従業員の離職が事業継続のリスク要因として改めて浮上している。
業種別ではサービス業が22件と最多となり、次いで建設業がこの時期としては初めて20件台に達した。老人福祉施設や美容室などのサービス分野で倒産の動きが活発化している。
賃上げの原資確保が難しいため、事業の中核を担うキーマンの流出を抑えられず、倒産の連鎖を招くケースが相次いでいる。コスト上昇を価格転嫁できない企業が多い現状が要因とされる。
全体として、今年は過去の水準を上回る倒産件数の更新が見込まれ、従業員退職型倒産のリスクが引き続き高水準で推移するとの見方がある。