酉島製作所は上方修正と増配を発表し、海水淡水化向け高圧ポンプで世界トップクラスの地位を維持する。新日本造機の株式取得完了を背景に、2027年度の業績予想を引き上げた。
酉島製作所は1919年創業の老舗ポンプ専業メーカーで、上下水道や発電所、海水淡水化施設向けの大型・高圧ポンプに強みを持ち、世界の海水淡水化プラントの多くにポンプを納入している。海水淡水化市場向け高圧ポンプでは世界No.1の地位を維持している。
2026年3月期の決算では売上高が前期比7.4%増の929.27億円、経常利益は14.6%増の50.04億円となり、海水淡水化市場の需要減少にも関わらず電力市場への注力で売上高は過去最高となった。北米でデータセンター向け電力需要が急増する中、生成AIの成長が追い風になっているとの見方が示された。
7月1日に新日本造機の株式取得が完了したことを受け、同日付で2027年度の業績見通しを上方修正した。修正後の予想は売上高10390億円、営業利益570億円、経常利益480億円となり、前年同期比で営業利益は増、経常利益は減益となる見込み。1株当たり配当も64円から68円へ引き上げられた。
現状の前提として受注高・売上高は過去最高を見込み、中東情勢の不確実性を踏まえつつも回復基調が続くとの見方が示された。2029年度の長期目標として売上高1000億円、ROE10.0%を掲げ、 DOE3.0%と連結配当性向35%を配当方針とする。