総務省の全国家計構造調査(2024年公表)によると、若年層の金融負債が大幅に増加し、長期金利上昇で住宅ローンの利払い負担が重くなる見通しが示されている。
5年に1度実施される全国家計構造調査の2024年結果を受け、若年層・中堅層の金融負債が大幅に増加していることが指摘されている。住宅ローンは約8割が変動金利で、低金利期には利払い負担が実質ゼロに近かったが、現在は長期金利の上昇や日銀の政策金利引き上げを受けて、支払い額が増える可能性が示唆されている。
長期金利は24年初の約0.6%前後から現在は約3.1%前後へ上昇しており、日銀の政策金利も0%台から1.25%へ引き上げられた。仮に変動金利が累計で1.25%上昇すると、住宅ローン残高が3000万円の場合の利払いは年間約37.5万円、5000万円では約62.5万円の増加となる計算が示されている。
純金融負債の増加はグロスの増加より緩やかで、株式などの有価証券の増加により資産を相殺する傾向が見られる。異次元緩和が若年層のローンを拡大させつつ、株式含み益を押し上げる形で金融資産の増加も進んだとされ、今後の金融政策には難局が生じる可能性があると指摘されている。
高齢者は2人以上世帯と単身世帯で資産動向が異なる。60代以降は純金融資産が横ばい傾向だが、単身世帯は70代・80代でも貯蓄を保有する一方、保険保有は減少傾向にある。若年層は保険保有が低下し、有価証券運用へ資産を振り分ける傾向が強まっているとの見方がある。