生成 AI の判断外部化が進み、就職の採用選考や進学・恋愛の場面までAI任せの決定が増えていると伝えられている。最終判断の責任は人間にあるとされながらも、実態はAI判定を前提とした意思決定に近づいているとの指摘だ。
本記事は、就職・進学・恋愛など日常の場面でAIを活用して判断を外部化する現象を取り上げ、最終決定者が人間であると制度上説明されても実質的には外部化が進んでいる事例を紹介している。
米スタンフォード大学が実施した採用選考用アルゴリズムの調査では、企業が約400万件の応募データを分析し、AIにより有望とされた応募者に対して面接へ進ませる際の不利な判定が生じたことが示された。具体的にはアジア系15%、黒人系25%がAIで不利になり、AIが前段で不合格と判断していれば担当者は書類を読まなくてもよくなる可能性があるとされる。
他方、教育や恋愛の場面でも判断の外部化が進んでおり、米国の教育調査では高校生の46%が大学選択にAIを利用し、情報をAIの根拠として用いて候補を外す傾向がみられた。恋愛支援サービスの調査ではAIを使って別れの文章作成などを行う若者が41%に上るとされる。日常のLINE返信やコミュニケーションの場面にもAIの示唆を反映させるケースが広がっている。
こうした動きは、重大な決断だけでなく日常の判断の入口や実行段階をAIに渡していく過程を経て、人間の選択がAIが整えた舞台の上で行われるようになると指摘される。最終的に誰がボタンを押すかより、誰が押せるボタンを並べたかが重要だとの見方が示されている。