元シャープ社長の片山幹雄が、液晶競争の最前線を経験した上で語る、日本企業が直面する情報戦と組織の課題、そしてグローバルで勝つための経営姿勢とは。対談形式のセミナー内容を要点だけに整理する。
液晶の技術開発は世界競争の最前線だったが、日本企業は情報管理が甘く、韓国などへ資料流出が起きた事例も指摘される。海外企業は人材と資本の流動が活発で、長期的な投資体制を保つ一方、日本企業は流動性が低く劣勢に陥りやすいとの認識を述べた。
日本企業にはスケールの罠・人材の罠・成功体験の罠・KPIの罠といった複数の罠があるとし、それぞれの特徴と対策を具体例とともに説明。特に組織機能が規模に追いつかず、適切な人材配置やデリバリー重視の考え方が欠如している点を指摘した。
KPIは過去の延長線上で評価されがちで、経営環境に合わせて柔軟に見直すべきだと説く。水道管になぞらえたサプライチェーンの分析を通じ、どこに需給の詰まりがあるかを特定し、投資回収を速めることの重要性を強調した。
AI時代には競争相手がAIであることを前提に、経営判断やオペレーションにAIを組み込むべきと説明。人の器と人材の活用が依然として鍵であり、外部からの人材採用による組織強化も重要だと語った。
世界でビジネスをするにはグローバルスタンダードに合わせた経営を続け、長く続く事業を選ぶ価値があるとの結論で締めくくった。