日銀副総裁の氷見野氏が講演で適時の金融引き締め緩和を示唆したわけではないとしつつも、市場は9月会合を含む利上げの可能性を意識している。28日の国債入札結果も影響を及ぼし、長短の金利動向が混在する状況が伝えられた。
日銀の氷見野副総裁はさいたま市での講演で、適時にアクセルの踏み方を緩めていくのが望ましいとの考えを示し、利上げ路線を継続することを明確にした。一方、具体的な利上げの時期については言及を避けた。これにより、債券市場では9月会合での利上げ決定の可能性が高まるとの見方が広がっている。
市場では9月の利上げ確率が高まっているとの観測が出る一方、氷見野氏は決定時期を断定していない。市場の反応は、日銀が毎回の会合で検討を継続するとの見方と整合する形で、織り込みが進んでいるとの指摘がある。
28日に実施された2年国債の入札は、最低落札価格が予想を下回り、テールの幅が大きくなる低調な結果となった。これを受けて2年債の利回りは1.700%へ上昇し、長期の利回りは高水準を更新した。この動きは9月の利上げ観測と相まって、金利市場の反応が複雑化していることを示している。
東京都区部の8月消費者物価指数が予想を上回りインフレ懸念が強まったとの見方も一部にはあり、来年度予算の国債発行額思惑なども市場の動きに影響を与えた可能性がある。来年の国債発行額や長期金利の動向には今後も注目が集まる。