気候イノベーション企業のIPO窓が再び開く一方、初期投資とEXIT資本の関係に分断が生じている現状を、4つの資本提供者と具体例で整理する。
気候分野のIPO市場の盛り上がりはあるものの、窓が開く場面と閉じる場面が繰り返され、セクター全体の資本調達に不確実性がつきまとう。過去のクリーンテック・ブームやSPAC時代と同様、窓の閉鎖後に後期投資家の撤退が起きるリスクが指摘されている。
著者は気候ソリューションの資本バリューチェーンを、初期投資家、商業化資本、スケールアップ資本、EXIT資本の4つに分解し、それぞれの関心領域を整理する。初期はハードテック・イノベーションへ強く焦点が集まり、スケールアップ資本は資産パイプラインやオフテイク契約を重視する傾向にあるとされる。
研究機関データを引用し、再生可能電力開発やエネルギー最適化などの投資リターンの違いを示すケンブリッジ・アソシエイツの統計も紹介されている。太陽光のような分野では、ハードウェアだけでなく資金調達・設置・資産ファイナンスの統合による価値創出が進んだ例が挙げられる。
結論として、著者はハードテック・イノベーションとともに資本バリューチェーン全体を巻き込む取り組みが必要だとし、グロースエクイティと公開市場資本を組み合わせる道と、インフラ資本を含む全面的な企業構築の道の2つが、長期的な成功の鍵になると指摘している。