ローランド・ベルガーが日本版レポート「グローバルガスゲーム(日本版)~変化するLNG市場で問われるポートフォリオ設計力」を公開。LNG市場の変動に対応する運営設計の重要性と、量より質を重視する戦略の転換が示されている。
日本のLNG事業は長期契約と安定供給基盤に基づいて発展してきたが、地政学リスクの高まりや再エネの拡大、欧州・アジア市場の連動などを背景に市場環境が大きく変化している。市場の一部事象が世界全体の価格やカーゴ需給へ即時に影響を及ぼすグローバル性が強まっている。
本レポートは従来の「量の確保」を軸としたLNG戦略が、変動するエネルギーシステムを支える「機能の質」へ重心を移していると分析する。日本企業が構築すべきポートフォリオ戦略を多角的に検討する。
主なポイントとして、LNGの役割は安定供給の確保だけでなく柔軟な機能を支えることへ進化しており、個別契約や輸送の最適化だけでなく多様な契約・資産を統合する設計が競争力を左右する、と指摘されている。クリーンガス領域も既存の調達・輸送・契約・需要開拓の知見を活用する方向性が示唆されている。
レポートは資源確保とともに需要変動や市場変化へ柔軟に対応できる運営基盤の構築を求めており、上流・インフラ投資からトレーディングに至る価値創出プロセスの再定義を促している。著者には遠山浩二パートナーと吉見望プリンシパルが名を連ね、日本企業の競争力強化に資する分析となっている。