菓子材料の cott aが運営するBtoB EC「cotta business」は、単なる価格競争から脱却するため、顧客の仕入れ体験を設計する方向へ転換した。提案力を高める組織設計と、顧客理解を軸にした接客・商品開発を進めた。
製菓・製パンの材料を扱う株式会社cottaは、BtoB ECの「cotta business」において新規顧客の獲得が頭打ちになり、単なるカタログ化では提案力が不足しているとの課題を認識した。そこで「自分たちは何者か」という問いを出発点とし、価格訴求から価値訴求へとECの設計を転換する方針を打ち出した。
同社は顧客の店舗を訪問して実際の購買文脈を聴取する活動を継続し、仕入れ先が多いことによる情報格差や業界特有のイベント需要がDXを遅らせている点を整理。自社の強みとして問屋・メーカー・EC・メディアの4要素を掛け合わせ、顧客の仕入れ体験を支える存在へと位置づけ直した。
価格訴求を縮小し、商品開発と見せ方を見直すことで、PB新商品の売上を約1.5倍に伸ばすことを目指した。営業は「売る」から「聞く」へ転換し、顧客の悩みや反応を訪店調査シートで共有する組織横断の情報流通を強化した。
接客はMAを活用して顧客の文脈に合わせて表示を最適化。離反防止のためのメール施策やポイント特典を組み合わせ、ロイヤルティ設計では月次ランクや送料無料チケットを導入。結果として高単価層へのアプローチが進み、客単価・粗利の改善につながった。