野村アセットマネジメントは、責任投資の基本方針とグローバル・日本企業向けの議決権行使基準を2026年11月1日付で改定した。ロールモデル基準へ人権とデジタル社会のリスク管理を追加し、ROEの最低水準を引き上げることなどを公表した。
野村アセットマネジメントは2026年11月1日付で「責任投資の基本方針」「グローバルな議決権行使の基本方針」「日本企業に対する議決権行使基準」を改定した。コーポレートガバナンス改革の進展やサステナビリティ課題の実効性、資本コスト・株価を念頭に置いた経営を考慮して、主に3点を見直したと説明している。
第一の追加はロールモデル基準で、TOPIX100を構成する企業に対して模範となる取組みを求める趣旨の基準を設け、特に注目するサステナビリティ課題として人権とデジタル社会のリスク管理を挙げた。これらの課題が不十分な場合には取締役選任議案へ反対する基準を適用する。
第二の点は業績基準のROE最低水準の引き上げで、低迷するROEを理由とした反対基準を強化する。非キャッシュリッチ企業には5〜6%、水準を視野に入れ、キャッシュリッチ企業には8%から10%へ引き上げる。なお新しい最低水準の適用は2027年11月以降の株主総会から段階的に開始する予定。
第三点として、業績低迷を理由とする役員報酬の増額・賞与・退職慰労金の支給に反対する基準を削除。報酬ガバナンス整備の進展と、業績基準を厳格化する方針を踏まえた判断と説明している。加えて指名(報酬)委員会の委員の過半を社外取締役とする要件を引き上げる変更も盛り込んだ。最後に望ましい経営のあり方を改定し、エンゲージメントと議決権行使の一体性を明確化した。