鹿島建設は前3月期に売上高3兆672億円を達成し、6月には新社長に桐生雅文氏が就任。資材費と人件費の高騰を背景に開発計画の中止・延期が相次ぐ中、デジタルとAI活用で生産性向上を進める方針が示された。
前3月期の決算で鹿島建設の売上高が業界初の3兆円を突破した。新社長として桐生雅文氏が6月に就任し、経営陣はエンジニアリングの強みを再認識するとともに、デジタルとAIを活用した生産性向上を推進する考えを示した。
桐生氏は就任後の公司全体の実情把握を進め、エンジニアリング部門の強みを強調。生産現場は人と人の協力が基盤であり、現場経験を踏まえた組織力の強化が重要と語った。資材費高騰や人件費上昇が進む中、設計の工夫や重層下請構造の見直しなどでコストを抑える方策が必要とされた。
人手不足への対応として、女性の働き方改革や外国人材の受け入れ、デジタル・AIを活用した業務の現地化・遠隔化を進める方針が示された。AIと機械の連携によるフィジカルAIの活用も今後の課題として挙げられ、現場以外の業務のデジタル化で人材資源を効率化する考えが示された。
創業家が株主総会で取締役会から離れたことについて、桐生氏は経営方針の本質は変わらないと述べ、技術を売る会社としてのDNAを守りつつ社会に貢献する姿勢を強調した。