ASEAN約7億人の消費市場拡大の中、日本は長年食品分野で存在感を示してきたが、中国・韓国の追い上げが進み、市場競争は激化している。農水省のデータと野村総研の調査から、日本の勝機をどう生かすかが焦点になっている。
ASEAN地域は約7億人の人口を背景に消費市場が拡大しており、日本は食品市場で長年存在感を示してきた。近年は中国・韓国の追い上げが強まり、市場競争が激しくなっている。マニラのショッピングモールには日本食を提供する店が多く、日本企業だけでなく現地企業の店も目立つ。
農林水産省のデータによると、2025年の輸出額はベトナムが前年比10.6%増の954億円、インドネシアが同35.5%増の173億円で、緑茶や菓子、調味料などの需要も伸びている。一方で韓国の台頭により日本の相対的優位性は薄れつつある。
野村総合研究所の調査では、タイ・ジャカルタ・ホーチミン各都市で日本と韓国の加工食品の購入経験がほぼ同等か韓国が上回る地域があることが示された。日本ブランドを挙げる比率はASEANの6主要都市で49%と韓国の34%を15ポイント上回る一方、日本に対する「良い影響を与える国」という評価は低下している。
日本の強みとして訪日観光での商品・食文化への触れや、アニメなどのソフトパワーを生かした広範な訴求が挙げられる。SNS戦略を通じた消費者への訴求拡大が重要だと指摘されている。