イクヨが河西工業の株式を買い進め、ムラキの筆頭株主にもなるなど、買収と資本関係の拡大を進めている。売上高は2026年3月期に前期比約1.7倍へ増加する見通しで、暗号資産や水素関連など自動車部品外の領域にも事業を広げている。
イクヨは1947年創業の自動車部品メーカーとして樹脂製外装・内装部品を中心に長年供給してきた。近年は連結子会社化による売上拡大を進め、2026年3月期の売上高は前期比で約1.7倍になる見通しと決算短信で伝えられている。増収の主因は中国の部品会社を子会社化したことだ。
さらにイクヨは河西工業の株式を買い進め、同社の株式保有を通じてグループ内の資本関係を強化しているほか、カーケア用品商社ムラキの筆頭株主にもなるなど、買収と資本市場での動きを活発化させている。
同時に暗号資産のマイニング、ステーブルコイン決済、水素自転車、AIデータセンター、EVバスといった自動車部品事業の枠を超える領域にも進出しており、成長の強さと不確実性を併せ持つ構図が浮かぶ。
一方で国内部品事業は原材料費や人件費の高騰分を価格に転嫁しきれず、利益面での圧力が指摘されている。拡大の資金は土地売却や新株予約権行使による調達に依存しており、本業のキャッシュフローだけで回っているわけではない。ムラキとの共同協調行為を巡るトラブルも表面化している。