三井不動産は指宿市で同軸二重管の掘削を完了し、27〜28年度に実証、29年度の商用化を目指す。大成建設は9月にCO2を熱媒体とする地熱発電の実現可能性調査を着手した。
日本の地熱資源量は約2347万kWで世界3位とされる一方、国内の発電電力量に占める地熱比率は約0.3%(2022年度)にとどまっている。次世代型地熱技術の導入には長年の課題があり、2030年代に運転開始、2040年までに1.4GW、2050年までに7.7GWの導入を目指す国の方針が示されている。
三井不動産らは指宿のメディポリスで同軸二重管の掘削を完了し、地中の熱水を使わず水を循環させる方式で実証を進める計画だ。実証は2026年度後半に着工、27〜28年度に実証を行い、早ければ29年度の商用化を目指す。これにより国内初の実証実施となる可能性がある。
大成建設は2026年9月、CO2を熱媒体として地熱発電を実現する可能性を検証するFSに着手している。超臨界CO2を地下で循環させて熱を回収する手法で、CO2の固定と熱交換を同時に狙う。今後は技術課題整理、発電コスト試算、事業化ロードマップづくりを進める。
両社の比較では、三井不動産は熱水を使わない仕組みで実証段階を進めるのに対し、大成建設はCO2を利用する長期的視点の技術検証を行っている。いずれも地熱の普及には送電網や規制の整理といった外部要因も影響するとの見方が共有されている。