コーポレートガバナンス・コードが5年ぶりに改訂され、中長期的な成長に向けた投資を促す方針が強調された。現預金を含む資産の有効活用を取締役会の責務と位置づけ、株主偏重を是正する方向性が示された。
上場企業の行動原則としてのコーポレートガバナンス・コードが5年ぶりに改訂され、株主還元の重視を促す従来の傾向を見直す姿勢が打ち出された。改訂の狙いは中長期的な成長を支える投資の促進にあり、株主偏重の拡大を是正する機運として位置づけられている。
改訂の背景として、株主重視の考えが広がり配当といった株主還元が増加した一方、設備投資や人材投資が十分に進まず、長期的な成長に結びつく動きが鈍化していた点が指摘されている。
今回の改訂では、指針を経営陣の抑制ではなく、意思決定とリスクテイクを後押しするものと捉え直す趣旨が強調され、株主還元に依存する短期志向を避けるよう企業へ警鐘を鳴らす趣旨説明が示された。
政府側の関連動きとして、経済産業省が公表した成長投資ガイダンスは、資本効率だけでなく事業活動から生まれる付加価値の拡大を目指すべきだと提言しており、長期的な成長を支える経営者のビジョン共有が重要だとされている。